平成30年度経営計画

1 業務環境  

⑴ 佐賀県の景気動向

 我が国経済は、内閣府の月例経済報告によると「景気は、緩やかに回復している。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。」とされています。

 一方、県内経済の動向は、佐賀財務事務所の佐賀県内経済情勢報告によると「県内経済は、持ち直している。個人消費は緩やかに持ち直しているほか、生産活動は緩やかに持ち直しており、雇用情勢は改善している。」とされています。先行きについては、「雇用環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかに景気回復に向かうことが期待される。ただし、海外経済の不確実性などに留意する必要がある。」とされています。

 

⑵ 中小企業を取り巻く環境

 県内の中小企業は、佐賀財務事務所の法人企業景気予測調査の企業の景況判断によると、平成29年後期は「上昇」でした。30年1月~3月には一旦「下降」に転じましたが、30年上期には再び上昇に転じる見通しです。さらに、29年度通期の企業収益は「減収・減益」見込み、設備投資は「減少」見込み、従業員数は「不足気味」が継続した見通しとなっていますが、30年度の通期の見通しにおいては、企業収益は「減収・増益」、設備投資は「増加」、従業員数は「不足気味」の見通しとなっています。

 また、県内の金融情勢は、佐賀県の佐賀県主要経済統計速報によると、29年の県内金融機関貸出残高は前年と比較して微増となっています。同年の県内企業倒産(負債金額1,000万円以上)は、件数は23年以降で一番少なく、負債総額は前年を超えるものの状況としては、沈静化傾向が続いています。金融円滑化法終了後も当協会の利用企業者の中で返済条件の緩和を継続している企業は、依然として残高が高止まりで推移しており、経営改善の立ち遅れも窺える状況です。

2 業務運営方針

⑴ 保証部門

① 信用保証制度の見直しに伴う支援メニューの拡充に適切に対応し、特に創業者や小規模事業者の保証支援に取り組みます。

② 金融機関や関係機関との連携を一層深め、信用保証の周知に努めることで、保証利用の促進と保証利用層の拡大に取り組みます。

③ 金融機関との連携を強化し、金融支援状況について把握を行うとともに、リスクシェアに関する認識の共有化を図るため、金融機関本部等との情報交換に取り組みます。

 

⑵ 経営支援部門

① 信用保証による金融支援に加え、中小企業のライフステージや実態に応じた経営支援(創業・期中・再生支援)に積極的に取り組みます。

② 返済条件緩和企業など厳しい経営状況にある企業の資金繰りに支障が生じないよう柔軟に条件変更に応じつつ、継続して期中支援を行うことにより経営状況の改善に寄与し、借換保証等による金融正常化に繋げるよう取り組みます。

⑶ 期中管理部門

 金融機関等との連携により、保証後の延滞先及び事故報告先等の経営状況の把握に努め、期中支援の早期着手を図ります。また、必要に応じて中小企業支援機関等を活用し、幅広い支援策を提供できる期中支援に取り組みます。

⑷ 回収部門

 有担保求償権の減少や第三者保証人原則非徴求などにより、求償権の回収環境は厳しいものとなっています。このような中、求償権回収を効果的効率的に行うため、管理コストを考慮した対応や関係人の実情を踏まえた細やかな対応を行っていきます。

 また、経営者の再チャレンジの目線を取り入れた対応にも取り組むこととします。

⑸ その他間接部門

 信用保証協会の公共性と社会的責任の重さを常に認識し、健全な業務運営を通じて当協会への信頼を確立するため、運営基盤の安定化及び情報発信に取り組みます。

 

 

 主な重点課題は、以下のとおりです。

 

⑴ 創業者及び小規模事業者向けの保証推進

① 創業者については、拡充された国や県の制度を積極的に活用するとともに、商工団体等が主催する創業塾等の創業者支援事業への参加を通して保証制度の周知や推進を行います。

② 小規模事業者については、拡充された国や県の制度を積極的に推進します。

⑵ 保証利用企業者数の維持・増加策の推進

 金融機関と連携し、新規及び再利用先の保証推進キャンペーンを行うとともに、商工団体等との会合等を通じて、積極的な広報活動を行います。

⑶ 金融機関との連携強化

① 金融機関の金融支援状況について把握を行うとともに、リスクシェアに関する認識の共有化を図るため、金融機関本部等との定期的な対話を行い連携体制の構築に努めます。

② 中小企業者の資金調達を支援するため、金融機関を紹介する取り組みの充実を図ります。

 

⑷ 中小企業者に対する総合支援の取り組み

① 創業者に対する保証後のフォローアップ態勢の充実を図ります。

② 生産性向上を目指す企業について、経営支援強化事業を活用した支援強化を行います。

③ 求償権消滅保証等で再生支援を行った企業に対し、金融機関と連携しモニタリングの実施等によりフォローアップ支援を行います。

④ 事業承継について、関係機関と連携しニーズ把握に努め、支援策の情報発信を行うなどして態勢の構築に努めます。

⑸ 返済条件緩和先等に対する支援強化

 返済緩和等の条件変更を繰り返している企業には、継続して期中支援を行いながら経営改善の状況を検証し、借換保証等による金融正常化の加速化に努めます。

 

⑹ 初期延滞先への早期着手

 初期延滞先(延滞3回未満)に対して金融機関ヒアリング及び必要に応じ企業面談等を実施し、業況把握と延滞解消に向けた協議を行います。

⑺ 事故報告先に対する支援策の検討・導入

① 条件変更先の返済増額予定時または最終期限一括返済予定時等の3か月前から金融機関ヒアリング及び必要に応じ企業面談等を実施し、業況把握と支援策を含めた方針協議を行います。

② 新規事故報告受付先に対して、速やかに金融機関ヒアリング及び必要に応じ企業面談等を実施し、業況把握と支援策を含めた方針協議を行います。

 

⑻ 求償権への基本的な対応

① 初動を徹底し、代位弁済初年度~3年度の回収に注力します。

② 未入金先に対する交渉を促進し、入金件数・金額の増加を図ります。

⑼ 定期弁済を継続している求償権への対応

① 損害金減額免除及び一部弁済による保証債務免除等を提案し、早期回収を図ります。

② 求償権消滅保証を活用し、金融の再調達支援を図ります。

⑽ 回収見込みがない求償権への対応

 回収見込みの早期見極めを行い、回収見込みがないと判断した場合は速やかに管理事務停止を実施し、求償権整理を進めます。

⑾ コンプライアンス態勢の充実

① コンプライアンス・プログラムを着実に実施し、コンプライアンスに対する意識の浸透を図ります。

② 警察及び金融機関等関係機関と連携、反社会的勢力等の情報収集やスクリーニング作業を実施し、反社会的勢力等の排除に向けて取り組みます。

 

⑿ 人づくり及び健康な職場づくり

① 協会内外の研修等の充実、地元大学等への講師派遣により、職員の専門的知識の習得と各種能力の向上に努めます。

② ワークライフバランスの推進、年間健康推進計画を確実に実施し、休職者等の未然防止に努めます。

 

⒀ 広報活動の充実

 当協会の活動や取り組みを幅広く発信するため、HPや広報誌等の充実に努め、従来からの広報媒体等の見直しに取り組みます。

 

⒁ 地方創生等への貢献に努めるための取り組みの推進

① 創業セミナー等の開催、将来の地域経済を担う大学生を対象に金融・キャリア教育支援に取り組みます。

② 各種団体・機関等と連携し、地域の課題に対応した保証制度の提供や見直しに努めます。

3 保証承諾等の見通し

  平成30年度の保証承諾等の主要業務数値(見通し)は、以下のとおりです。

 

 

 項目

金額

前年度計画比 

 保証承諾  240億円  85.7%
 保証債務残高  770億円  92.8%
 代位弁済  8億円  72.7%
 回収

 7.5億円

 75.0%

 

佐賀県信用保証協会

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